家族が集まるリビングは、間取りのどこに配置するのが理想的でしょうか。一般的に2階建ての家では1階にリビング、2階はそれぞれの個室を設ける人が多いようです。しかし、住宅密集地や敷地が狭い場合などの理由から、2階リビングを選択する人もいます。2階リビングのメリット・デメリットを知り、家づくりの参考にしましょう。
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2階リビングの間取りにするとメリットはあるの?
2階リビングのメリットには主に次のような7つのメリットが考えられます。
1つ目のメリットは、2階建ての家の2階リビングの場合、上に部屋がないので天井を高く取れることです。勾配天井にするなど屋根形状を活かした空間のリビングが作れます。天井が高ければ部屋自体も広く感じられるでしょう。
2階のリビングは日当たりがいいのが2つ目のメリットです。日の入る時間は1階よりも2階の方が長いので、明るいリビングにしたい場合は2階リビングがいいでしょう。トップライトを設け、日光を屋根から取り入れることもできます。
近隣が気になりにくく、プライバシーを守れるのも3つ目のメリットです。近隣の家が近い場合リビングにいても視線を感じる、生活音が聞こえるなど落ち着かない場合もあります。そのため、カーテンを閉め切っているというところも多いようです。2階のリビングでは隣家と窓をずらすなどの工夫をすれば、視線も気になりません。
4つ目のメリットとして、眺めがよいことも挙げられます。場所にもよりますが、1階に比べると視界を遮るものの少ないので、開放的な眺望になることも多いでしょう。
耐震性が良くなるというのも2階リビングならではの5つ目のメリットです。リビングはできるだけ広く取りたいという人が多いですが、広く空間を取ろうとすると、それだけ柱の数が少なくなります。1階に柱や壁が少ないリビングを作るよりも1階は個室を設けて土台をしっかりさせ、2階に広い空間を取る方が耐震性がよいのです。
6つ目はバルコニーとの相性が良く、リビングからバルコニーへと続く空間が作りやすいのもメリットです。天気のいい日にはバルコニーで家族団らんの時間を過ごすのもいいでしょう。
7つ目はロフトや屋根裏部屋が活用しやすいという点です。1階リビングでもロフトや屋根裏部屋を設けられますが、出入りが少ないため活用がしにくいということもあるようです。しかし、2階リビングからならアクセスもいいので有効活用できます。
2階リビングの間取りのデメリットは?
逆に、デメリットは次の5つが考えられます。
1つ目は階段の上り下りが大変なことです。2階にリビングを設けるのであれば、キッチンやダイニングなども2階にする人がほとんどです。そうすると、買い物をして2階まで重い荷物を持って上らなければいけません。若いうちは平気でも、足腰が弱ってきたときには辛いかもしれません。
2つ目は子どもの帰宅が分かりにくい点です。1階に個室を設けると、玄関から入ってそのまま部屋へ戻る場合が多くなるでしょう。子どもが帰宅したのが分からない、いつ出かけたのかが把握しにくいというのもデメリットです。
また、来客時に面倒であることもデメリットでしょう。2階のリビングへいると、来客時にはわざわざ1階へ降りて対応しなければいけません。それが億劫だと感じることもあるでしょう。
他にも夏場は暑いというのも4つ目のデメリットです。どうしても暖かい空気は上にたまります。また日当たりもいいので、夏は1階リビングよりも暑くなることは覚悟しなければいけません。
5つ目のデメリットは、1階の防犯面に注意しなければいけない点です。ドアや窓の鍵の閉め忘れなどで1階が無防備になっていたとしても、2階のリビングで過ごしていると気付きにくいでしょう。
2階リビングの間取りでは将来を見据えた階段を
2階リビングのデメリットで一番に考えたいポイントは、将来的にどうであるかということです。階段の上り下りが大変というデメリットは若いうちだと分かりにくい場合もあるでしょう。しかし、建てる前から歳を取ってからの階段の上り下りを意識しておくことが大切です。例えば緩やかな勾配の階段にする、転落や踏み外しの危険を軽減するためにU型の階段にするなどがよいでしょう。
他にも将来介護などが必要になることも考えられます。将来を見据え、リフォームで階段昇降機やエレベーターを設置しやすいような間取りを考えるのもひとつの方法です。
1階の防犯面を強化するために
1階の防犯面が弱くなりがちなのも2階リビングのデメリットです。そのため、2階リビングにするときは、外構も含めて防犯設備に力を入れましょう。例えば、窓にシャッターをつける、ドアや窓のキーシステムを充実させるなど工夫次第で安心できることもあります。
また、窓の形状をルーバーサッシにする、面格子を設ける、窓の位置を高く設けるなどの対策も有効です。外構には砂利を敷くことも外部からの侵入を防ぐ防犯対策になります。
2階リビングの間取りでも子どもとの交流を増やすには
子どもとのコミュニケーションも課題となる2階リビングですが、間取りの工夫次第でデメリットを解決できます。例えば、子ども部屋は2階に配置し、リビングを通らないといけない間取りにするのはどうでしょうか。その場合、1階は客間と夫婦の寝室や浴室などの水回りを配置します。リビングにいても子どもが帰ってきたり出かけたりするときに顔を合わせられ、安心できる間取りです。子どもが巣立った後はその部屋を夫婦の寝室や書斎にしてもよいでしょう。また、玄関にベルやセンサーなどもつけておくなど、子どもが帰ってきたことが分かる工夫をするのもひとつの対策です。
注文住宅で快適な2階リビングを実現!
2階リビングはデメリットもありますが、工夫次第では快適に過ごせます。なんといっても2階リビングの開放感は魅力的なメリットです。現在のことだけではなく、将来の生活スタイルも見据えた上で、2階リビングならではのメリットのあふれる間取りを考えましょう。注目住宅なら土地の向きや広さ、それぞれ家族の好み、生活スタイルなどを考慮した間取りを叶えられます。のちのち後悔しないよう満足のいくマイホームづくりにしましょう。
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