住宅を建てる人のなかには、二世帯住宅を検討されている方もいらっしゃることでしょう。二世帯住宅だからこそ得られるメリットもありますが、注意すべき点もあります。そこで、二世帯住宅を成功させるためのポイントについてお伝えします。
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二世帯住宅購入前に購入資金の負担割合は明確にしておこう
二世帯住宅成功のポイントの1つ目は、購入資金負担の割合を明確にしておくことです。
それぞれの世帯が実際に資金をいくら負担するについては早めに話し合いながら進めていきましょう。資金の負担割合でもめてしまうと支払いが遅れて、住宅の引き渡し自体が延びてしまいます。また不満が残らないようにしっかり話し合って負担割合を決めることも大切です。どちらかがしぶしぶ了承したようなケースでは、わだかまりを抱えたまま二世帯住宅で過ごすことになってしまいます。さらに、親子の二世帯住宅の場合は、住宅取得資金の贈与税非課税制度の活用を検討することや、税務上のトラブルを防ぐために資金負担割合と登記上の所有権の割合を合わせておくことも大切です。
二世帯住宅は浴室やキッチンなど毎日使う場所は別々にする?
成功する二世帯住宅のポイントの2つ目は、浴室やキッチンなど、毎日使うスペースについては別々にすることです。二世帯住宅にはさまざまなタイプがあり、部分的に共用にするタイプもあります。共用スペースを増やすことによって、お互いの顔を見ながら生活できるようになったり、建築コストを抑えたりする効果を期待できます。しかし、浴室やキッチンは共用にしないほうがよい場合もあります。入浴時間や食事の時間は、二世帯間の生活サイクルによって変わってきます。この部分を共用にしてしまうと、どちらがかが生活サイクルを変更して合わせることになったり生活音に悩むことになったりして、窮屈な生活になるおそれがあります。もちろん、二世帯住宅で快適に過ごすルール作りは大切ですが、毎日使う浴室やキッチンは分けることも検討してみましょう。
二世帯住宅の玄関は一緒にする?それとも別々?
3つ目のポイントは玄関です。玄関を一緒にするか別にするかについて悩む人もいるでしょう。玄関を別にすることによってプライバシーの確保が容易になります。生活サイクルに違いがある場合でも、玄関を別にすることによって騒音などの問題が生じにくくなるでしょう。ただし、玄関を別にすると建築コストが高くなるというデメリットにつながります。特に共用部分を持たない完全分離型にすると、2軒分の家を建てるコストと変わらなくなるといわれています。二世帯住宅を建てる目的をよく検討したうえで、玄関を別にするか共用にするか決めることを検討しましょう。
二世帯住宅で一部だけ共有なら共有スペースの面積は広く!
二世帯住宅を成功させるための4つ目のポイントは、共有スペースはできるだけ広くとることです。完全分離型の二世帯住宅の場合は当てはまりませんが、そのほかのタイプの二世帯住宅を建てる目的は、お互いの生活を近くに感じたり一緒に過ごしたりすることが含まれるでしょう。玄関や浴室・キッチンなど一部の例外はありますが、リビングなどは共用スペースにすることが多いです。共用スペースを狭くしてしまうと、二世帯の人数を収容できず結局一緒に過ごせないという失敗につながります。また、共用スペースの比率が多くなれば建築コストを抑えることにもつながります。
二世帯住宅成功の秘訣は家族の信頼関係
二世帯住宅を成功させるためのポイントとしては、資金負担を明確にすることや目的に合わせて玄関の共用か否かを決めること、浴室・キッチンは別々にすること、そして共用スペースは広くとることがあげられます。しかし、これらのポイントを守ったとしても成功するとは限りません。二世帯住宅成功の鍵は入居する家族の信頼関係です。信頼関係があれば、トラブルが発生しても協力して乗り越えていけるはずです。二世帯住宅を計画する段階では、十分な信頼関係が築けているかどうかも冷静に判断する必要があるでしょう。