住宅を建てるということは、家族にとって一大プロジェクトです。どんな間取りにするか、どの部屋をどれくらいの広さにするか、悩みますよね。特にこれから成長していく子ども部屋については、ある程度先を見越して考えなければいけないので、難しいところです。子ども部屋に適切な広さとは、どのくらいなのでしょうか。
子どもの健全な成長のために!子ども部屋は狭くしたほうが良い?
子どもにとって適切な部屋の広さとは、どのくらいなのでしょうか。あえて子ども部屋の面積を狭くする家庭もあるようです。その理由は、子どもの健全な成長に広い部屋は必ずしも必要ではないと考えるからでしょう。子どもに広い部屋を与えて、そこにおもちゃや勉強机、テレビやゲームなど必要なものがすべて揃っていたら、子どもは自然と快適な自分の部屋にいることが多くなるでしょう。子どもに広すぎる部屋を与えることは、家族団らんの機会を減らすことにつながりかねないのです。
テレビはリビングにひとつだけあれば、家族皆で一緒に観ることができます。おもちゃやゲームもリビングで一緒に遊べば良いでしょう。勉強も中学の受験期までは、ダイニングでパパやママに教えてもらいながらすれば、親子の交流につながります。そう考えると、子ども部屋に置く必要があるものはさほど多くはないでしょう。家族円満と子どもの健全な成長とのバランスを考えて、子ども部屋は広すぎない適度なサイズにするといいでしょう。
平均的な子ども部屋の広さはどれくらい?
住宅を建てる人は、平均的に子ども部屋をどれくらいの広さにしているのでしょうか。子ども部屋の適当な面積について100人にアンケートをとったところ、最も多い答えは6畳、次に多いのが4.5畳でした。4.5畳~6畳というと、一軒家のなかで割り振られる面積としては決して広くはありません。アンケートの回答理由としては、2つの意見が多く見られました。ひとつは、子供部屋には最低限ベッドと勉強机が入れば十分という意見です。先に述べた通り、子ども部屋にあまり多くの住宅具や遊び道具を置いてしまうと、子どもが家族と一緒に過ごす時間が短くなりがちです。そのため、子ども部屋にはできるだけ物を置かず、勉強に集中したいときと寝るときに使用する部屋と考える人が多いようです。次に多い意見は、子どもが部屋を綺麗に保つには、広すぎないほうが良いからということです。子どもは大人ほど片付けに対する意識が発達していません。そのため、自分の部屋に広いスペースがあればあるだけ、物を散らかしてしまう傾向にあります。程よくスペースの限られた部屋であれば、親も整理整頓の方法を教えやすいですし、子どもも部屋の管理がしやすくなります。日頃から身の回りを整える習慣を学ばせるために、あえて子どもの部屋は狭くするという考えもあるようですね。
面積だけに気を取られないで!収納も子ども部屋には大切
子ども部屋の広さを考える際、面積だけに気を取られてしまいがちですが、収納スペースを考えることも重要です。たとえば、面積が4.5畳でクローゼットが付いている部屋と、6畳でクローゼットがついていない部屋だと、どちらのほうが広く感じるでしょうか?一見すると6畳のほうが広く感じるかもしれませんが、実際は違います。6畳の部屋に子どもの服を収納しようとすると、新たにクローゼットやチェストなどの住宅具を置く必要があります。そうすると、結局のところ使えるスペースは、4.5畳の部屋とさほど変わらなくなってくるのです。クローゼットなど必ず必要になる収納スペースは、予め住宅の設計プランに入れておいたほうが統一感も出てスッキリと収納できます。そのほかに、子ども部屋で使える収納のアイデアとしては、ベッドの下に引き出しを付けたり、高めのベッドの真下に勉強机を配置したりすることもできます。また、兄弟で一緒の子ども部屋にする場合は、二段ベッドにすることでスペースを上手に使うことができます。このように収納を工夫すれば、子ども部屋の面積はそれほど広くしなくても問題はないでしょう。ちょうどよい子ども部屋の広さを採用して、家族団らんのできる家づくりをしてみてください。