生活スタイルの多様化した現代では生涯賃貸の人も増えてきていますが、全体的にみるとまだ持ち家の割合が多いようです。総務省統計局の「平成25年住宅・土地統計調査結果」によれば、61.7%の世帯が持ち家に住んでいます。持ち家にはどのようなメリット・デメリットがあるのでしょうか。
比較してみよう!持ち家と賃貸
持ち家では住宅ローンを返済しなければならないのに対し、賃貸では月々家賃を支払います。近年では家賃と同程度の出費で購入できるマイホームもあるため、月々の出費はほとんど異ならないこともあります。しかし持ち家の場合、住宅ローンを完済すれば月々の出費は軽減しますが、賃貸の住居は自分のものにならないため、家賃を支払い続けなければなりません。一方、持ち家の場合はリフォームをしない限り間取りを変えることはできませんが、賃貸ならばライフスタイルの変化に応じて家を選ぶことができます。家族が増えた時点で、適した広さの家に移ることができるのは賃貸の魅力です。また持ち家の場合には将来の収入額を予想して購入費用を決めますが、賃貸ならば収入レベルに応じた家に引っ越すことができます。
老後も安心!持ち家メリット
持ち家の場合は比較的自由に間取りなどを決められるため、趣味のスペースを確保するなど自分たちのライフスタイルに合った家を手にすることができます。賃貸物件では壁が薄いなどの理由からギターなど大きな音を伴う趣味を諦めざるを得ないケースもありますが、持ち家なら防音室を作ることもできます。また、将来的に間取りを変更したい場合にはリフォームを行うことができます。引っ越しに比べて時間がかからず、リフォーム後にも同じ場所に住み続けることができるため、引っ越しによる精神的なストレスもほとんどないと言えるでしょう。さらに、持ち家があることで社会的信用を得られるケースもあり、持ち家の人のほうがお金は借りやすくなります。加えて、医療技術が発達し寿命が伸びた現代では、住宅ローンを完済したあとに経済的な負担がほぼなく住み続けられることは持ち家の大きな魅力でしょう。修繕が必要になるケースもあるかもしれませんが、子どもに資産として残すこともできます。帰る場所があるというのは大きな心の支えとなるはずです。
やっぱり不安なのはお金?持ち家のデメリット
持ち家のデメリットとして多くの人が不安に感じるのは、住宅ローンの金額でしょう。土地も含めると、数千万円単位のお金が必要になります。万が一、世帯主の人に何かあった場合には住宅ローンを返せなくなるのではと不安に感じる人もいるかもしれません。もっとも、住宅ローンを組むと同時に「団体信用生命保険」(団信)に加入することで、万が一のときには生命保険会社に住宅ローンの残額を支払ってもらうことができます。また、住み替えようとしたときに思いのほか住宅の価値が低下していると評価額で損をする可能性もあります。このため、一度マイホームを購入したらなかなか手放せないと覚えておく必要があります。高価な買い物であるため、慎重に購入計画を練っていきましょう。
趣味に生きたい人・オシャレな物件に住みたい人には持ち家がオススメ!
持ち家のメリット・デメリットを考えると、持ち家に向いているのは趣味を大切にしたい人、自分好みのオシャレな物件に住みたい人です。また、老後の経済的負担が気になる人も持ち家のほうが良いといえるでしょう。逆に持ち家が向いていないのは、遠方地への転勤の可能性が高い人や、近い将来に家族構成が変動する可能性のある一人暮らしの人です。このような人は、ライフスタイルが安定してから持ち家の購入を検討してみるといいでしょう。