毎日何気なく使用している冷蔵庫ですが、気がつくと物がいっぱいでどこに何があるのかわからないといったことになりがちです。うっかりすると、腐った食材が冷蔵庫の奥から見つかったなどといったことにもなりかねません。そこで、冷蔵庫の中に何があるかを簡単に把握できる収納術について解説をしていきます。
冷蔵庫収納の基本は「適材適所」
まず、食材を腐らせないためには冷蔵庫の特徴を知っておく必要があります。そもそも、冷蔵庫というのは低温を維持して食材を保存するために存在しますが、内部の温度はどの場所でも同じというわけではありません。たとえば、扉の内側にあるドアポケットは3度~7度と比較的温度が高めです。しかも、震動が多い場所でもあるので、温度だけでなく、揺れにも強い食材を置くべきでしょう。具体的には調味料や香辛料、お茶などが適しています。逆に、振動で割れやすいガラス容器や腐りやすい生ものなどを置くのには向いていない場所です。また、冷蔵庫の上段部は高くてものを取り出しにくい場所です。頻繁には使わず、日持ちする食材を入れるといいでしょう。たとえば、粉ものや漬物などです。逆に、目につきやすくて取り出しやすい中段は、賞味期限の短い食材の配置場所としておすすめです。下段も基本的には中段と同じですが、特に汁ものなどのこぼれやすいものを置くのに適しています。チルド室は、温度が冷蔵庫内部のなかでも低めに設定されています。ヨーグルトや納豆などといった発酵の進みやすい食材の保存に向いています。パーシャル室は微冷凍のエリアなので、肉や魚どの生鮮食品の保存に最適です。このように、場所の特性を理解した上で配置場所を決めるのが食材を長持ちさせるコツです。
見やすさを意識すれば冷蔵庫は自然に片付く
冷蔵庫の中に雑然と食材を入れておくと、何がどこにあるのかわからなくなり、ますます散らかっていきます。逆に言えば、見やすさを重視した収納を心がけると冷蔵庫の片付けは進んでいくはずです。そのためには、まず容器はなるべく透明なものを使うといいでしょう。そうすることで、何が入っているのか、さらにその残量も一目瞭然なので、計画的に食材を使用できます。適当な容器がない場合は、ラベルを貼って内容物を記入しておくのもひとつの手です。さらに、同じ種類の容器には同系統の食材を入れておくと、どこに何があるかが直観的に分かるようになってきます。
冷蔵庫の収納に活用したい便利な100均グッズを紹介
100均ショップで販売されているグッズを上手に使えば、冷蔵庫の中身はより整理しやすくなります。例えば、プラスチックの仕切り版は細々としたものを整理して収納する際に便利です。また、プラスチックトレーに食材を入れておけば、トレーごと引き出せるので冷蔵庫の奥にあるものも取り出しやすくなります。缶ジュースやお惣菜など、それぞれが入れやすいサイズを選んで買い揃えばよいでしょう。マヨネーズやケチャップなどは固定が難しく、冷蔵庫の中で転がりがちです。しかし、円筒型のスタンドを買えば、逆さにして差しておけるようになるだけでなく、中身が少なくなっても出しやすいというメリットがあります。同じように、チューブ式のショウガやワサビを固定するチューブホルダーも揃えておくと便利です。
工夫次第で小さな冷蔵庫も広く使える
冷蔵庫がすぐにものがいっぱいになって取り出しにくいと嘆いている人は少なくないでしょう。しかし、それも工夫次第です。食材の配置を考えて、100均グッズなどをうまく利用すれば利便性はぐんとアップします。狭いと感じていたスペースも整理を徹底することで何倍も広く感じられるようになるはずです。また、食材が取り出しやすくなれば扉を開けている時間も少なくて済み、省エネにもつながります。冷蔵庫が使いにくいと感じている人は、今一度収納の仕方を見直してみることをおすすめします。