家づくりにお金がかかることは誰もが理解していることでしょう。しかし、どのような種類のお金がかかるかについては、意外と知らないという人も多いのではないでしょうか。一戸建てを建てる際は、住宅を建設するための費用だけではない、さまざまなお金がかかることになります。購入時には頭金や諸費用もかかるため、しっかりした予算計画を立てておくことが大切です。それでは、具体的にどのようなお金がかかるのか見ていきましょう。
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一戸建ての購入資金は自己資金+住宅ローン
一戸建てを購入する際は、基本的に自己資金と住宅ローンの組み合わせで諸費用を支払うことになります。この場合、自己資金をいくら用意できるかで、住宅ローンの金額が決まってきます。もし用意できる自己資金が少ない場合、購入後に支払う住宅ローンが高額になってしまうでしょう。そうなれば、住宅ローンの返済に行き詰まり、破綻してしまう可能性も高くなります。そのため、購入前にどれほど自己資金を用意できるかが、家づくりにおいては欠かせない項目になってきます。もちろん、無理をして自己資金を捻出してしまうと、今度は購入後の生活が苦しくなってしまうかもしれません。そのため、自己資金と住宅ローンの組み合わせを考える際は、双方のバランスをよく考えて無理のない予算計画を立てることが大切です。
一戸建ての購入にかかる予算の内訳とは?
一戸建てを購入する際は、物件価格の10~20%程度を頭金として支払うのが一般的です。また、住宅の売買にはさまざまな諸費用が発生します。こうした諸費用は物件価格の5~10%が目安です。すなわち、購入金額の約30%が頭金と諸費用にかかるということです。たとえば、物件価格が3,500万円だったとします。その場合は、頭金が700万円、諸費用が350万円、合計1050万円が自己資金として必要になるということです。一方、頭金と諸経費以外にも、重要な予算項目が残されています。それが建築費です。一戸建ての購入において、メインとなるのはこの建築費です。頭金もこの建築費の一部に含まれるので、建築費は購入代金の約90%を占める大きな予算項目になります。
一戸建ての建物に関わるお金の内訳とは?
一戸建ての建物に関わるお金は、ほとんどが建築費ということになります。建築費は具体的に本体工事費と付帯工事費に分けられます。本体工事費とは、基礎工事や住宅の骨組みなどに関わる費用のことです。注文住宅の場合、家の面積や使う素材など、それぞれのこだわりによって住宅の仕様は大きく変わります。そのため、本体工事費は家づくりの中でも特にお金のかかる費用です。これに対して、付帯工事費は庭や門扉などの建設にかかる費用のことを指します。付帯工事費も家づくりにはかかせない予算の1つです。地盤の調査や解体工事など、専門の工事会社に発注することになり、総予算の15~20%ほどが付帯工事費として算出されます。付帯工事費の中には、玄関や駐車場へのアプローチを造設する外溝工事費なども含まれます。
一戸建て購入手続きのときにかかる諸費用の内訳とは?
購入費用のサブともいうべき諸費用は、さまざまな内訳に分かれています。たとえば、不動産を仲介して住宅購入した場合は、不動産会社に仲介手数料を支払わなければなりません。また、住宅ローンを組めばローン手数料やローン保証料、ローン代行手数料などがかかります。それから、家づくりにあたっては登記もしなければなりません。この登記にも費用が発生するので、用意しておく必要があります。加えて、住宅を購入すると、建設会社と契約を結ぶことになります。その契約書を作成する際にもお金がかかります。印紙代といって、要するに税金です。他にも、火災保険料や固定資産税清算金などさまざまな諸費用がかかるので、しっかりと計算しておくようにしましょう。
一戸建て購入手続き以外にかかる諸費用の内訳とは?
一戸建て購入手続き以外にも、家づくりにはさまざまなお金がかかります。たとえば、新居が完成したら、今度は新しい生活のための準備をしなければなりません。新居に入れる家具や家電など、生活に必要なものはあらかじめ購入してくる必要があります。また、新居への引越し代金も、運ぶ荷物が多ければ高い金額になるでしょう。特に、建て替えを行う場合は旧居から仮住まい、仮住まいから新居へと、都合2回の引越しをすることになります。そうなれば、引越し代金も2倍かかることになります。仮住まいの賃貸料なども捻出する必要もあるので、購入代金以外にもきちんと予算を計上しておくことが大切です。
頭金や諸費用は現金を用意するべき?
頭金や諸費用は住宅ローンには含まれていません。そのため、基本的には現金(自己資金)で用意する必要があります。自己資金を捻出するのが難しい場合、頭金が0円という物件も中にはあります。もちろん、その場合は住宅ローンの負担が大きくなってしまいますが、自己資金を集めるのが難しいという人は選択肢の1つとして残しておいても良いでしょう。また、諸費用に使用することができるローンも中にはあります。自己資金が足りないなら、諸費用に使えるローンも検討に入れつつ、自己資金と住宅ローンのバランスを考えてみるというのも1つの手でしょう。ただ、住宅ローンの負担があまり大きくなってしまうのであれば、とりあえず自己資金を蓄えてから住宅購入を検討した方が安心です。
一戸建てを購入する前に気をつけておきたいポイントとは?
住宅ローンの負担を小さくするために無理をして頭金や諸費用を用意しようとすると、今度は生活のための貯蓄がなくなってしまいます。もちろん、頭金が多い方が住宅ローンの支払いは楽になるでしょう。しかし、住宅ローンの負担を軽くするためだけに貯蓄まで削って自己資金を用意することはおすすめできません。万が一共働きで夫婦のどちらかが倒れて世帯収入が大きく減少してしまったら、生活予備費としての貯蓄がないと生活が困窮してしまいます。そのため、一戸建て購入前はできるだけ貯蓄を残しておくように気をつけてください。給与の3カ月分ほどの貯蓄が目安です。その目安にしたがって自己資金を捻出できれば、住宅ローンとのバランスもとることができるようになります。
一戸建ての購入費用を節約する方法はある?
住宅の購入は人生でもっとも高価な買物だともいわれます。そのため、できる限り節約したいと考えるのは当然でしょう。一戸建てという高い買物でも、工夫をすれば節約することは十分に可能です。たとえば、引越し代金です。引越し代金は依頼する業者によって金額が大きく変わってきます。引越しを依頼する際は、複数の業者に見積もりを取って、安い業者にお願いするようにしてみましょう。また、新居で新しい生活を始める際は、できるだけ旧居で使っていた家具や家電を入れるようにすることも大切です。今まで使っていた家具や家電を使い続けるだけでも住宅購入費用の大きな節約につながります。家具を新調したいなら、中古家具など安いお店で購入するという工夫も実践してみると良いでしょう。ちょっとしたことでも、こつこつと節約することで大きな経費削減につながります。
一戸建ての総予算は用意できる頭金や諸費用のことも忘れずに
住宅を建てるためには、建設費だけではない費用がたくさんかかってきます。建設費だけを念頭に家づくりを始めてしまうと、予算計画にもすぐに狂いが生じてしまうことになるでしょう。住宅ローンのことを考えて頭金を用意するのはもちろん、新しく住宅を取得することになれば不動産取得税などの税金もかかることになります。また、引越し時にかかる引越し代や家具・家電の購入代なども忘れてはなりません。家づくりを始める際は、頭金や諸費用のことも忘れずに、全体にかかる金額を中心にして予算計画を立てていくようにしましょう。
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