大半の人にとって、家は一生に一度の買い物です。金額も大きなものとなるため、家選びは慎重に行っていく必要があります。ここでは、そんな家選びにお悩みの人必見の、新築一戸建て購入時のポイントと一連の流れを徹底的に解説していきます。物件の決定から住宅ローンの申し込み、そして購入後の費用について知っておくことで、失敗のない家選びを実現していきましょう。
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一戸建て購入のベストタイミングは?
一戸建ての購入はタイミングを見計らうことが大切です。一般的には、30代で住居の購入を決意する人が最も多く、40代以降になるとその数は大幅に減少します。新築一戸建てを購入した人の平均収入は600~700万円がボリュームゾーンとなっており、平均購入価格は2,000~2,500万円です。家の購入時期としては、ライフスタイルが大きく変化する時期がベストです。
すなわち、「結婚したとき」「子どもが生まれるとき」「子どもが小学校に入学するとき」など、家族構成が変わったり生活環境が変わったりするタイミングとなります。また、「子どもが独立したとき」「定年退職するとき」など、セカンドライフを想定して住居を購入するケースも増加しています。一戸建ての購入には、一概にベストなタイミングがあるのではなく、自分のライフステージに合わせて最適な時期を判断することが重要といえるでしょう。
新築一戸建てを購入する際のポイント
新築一戸建てを購入する際のポイントは、大きく5つあります。
1つ目は購入エリアです。職場や学校などへのアクセスを考えて購入エリアをある程度絞っていくことが、家選びのファーストステップとなります。職場へのアクセスを車にするか電車にするかによってもエリアの設定は大きく変わってくるので、メインとなる交通手段についてはしっかりと考えておくことが大切です。
2つ目は周辺環境です。治安の良し悪しはもちろん、公園や図書館など公共施設の有無も確認できるとよいでしょう。また、スーパーや薬局、病院など生活に欠かせない施設の所在についてもチェックをしていきます。
そして、3つ目はコミュニティです。一戸建てを購入する場合、地域のコミュニティに属することとなります。町内会の運営状況や周辺住民に関する情報も収集しておくと、スムーズにコミュニティになじむことができるはずです。
4つ目は一戸建ての面積です。マンションと比較すると一戸建ては余裕のあるつくりとなっていますが、家の「敷地面積」と「延べ床面積」の2つの観点に注目することが重要です。「敷地面積」が狭いと駐車スペースや庭のスペースを十分に確保することができないため、敷地の広さももれなく確認するようにしましょう。
5つ目は間取りです。「子ども部屋を作りたい」「リビングダイニングを広くしたい」など、家の間取りについての希望をある程度固めたうえで家選びができると、生活に合った間取りが見つけやすくなります。
新築一戸建ての物件購入の流れ
申し込み前には重要事項の説明や免責に関する書類などが渡されるため、しっかりと内容を確認するようにしましょう。専門用語も多く面倒に感じる作業かもしれませんが、後悔しないためにも読み込んでおく必要があります。もし、不明点や納得できない点があれば、必ず契約前に担当者へ確認を取りましょう。申し込みを行うと事前審査が行われ、それを通過できれば売買契約が成立します。また、新築一戸建てを購入する場合は住宅ローンを組むことがほとんどとなっているため、融資の審査と住宅ローン契約も行います。住宅ローンの決済が完了すれば、いよいよマイホームの引き渡しです。
引き渡しでは、鍵の受け渡しと司法書士による不動産登記が行われます。引き渡し時は、もう一度物件の状況をチェックしましょう。何か問題がある場合は、必ず担当者立会いの下で事実確認をし、しかるべき対応をしてもらいます。また、入居の翌年には確定申告で住宅ローンの控除申請もできるため、忘れず実施するようにしましょう。
新築一戸建ての物件購入の申し込み
新築一戸建ての購入申し込みには、さまざまなケースがあります。土地を購入して注文住宅で家を建てる場合は、住宅会社と打ち合わせをしながら家を作り上げていきます。一方、建売住宅を購入する場合は先着順や抽選方式など、物件によって申し込み方法が異なります。さらに、2~10万円程度の「申込証拠金」が必要なケースもあります。この「申込証拠金」は、キャンセルしても戻ってこない場合もあるので、慎重に支払うようにしましょう。家選びには勢いも大切になることもありますが、地に足をつけて冷静に判断できるよう意識することも重要なポイントとなります。
住宅ローン申し込み手続きの流れ
住宅ローンに申し込む場合は、複数の銀行に足を運んで実際に相談してみましょう。住宅ローンの種類はいくつもあるので、自分にあったものを見つけるための情報収集を積極的に行います。銀行とプランが決定したら、次は銀行による事前審査に進みます。事前審査は通常2~3日で結果が出るため、それをクリアできれば借入の申し込みと本審査となります。本審査は必要な書類を銀行に提出後、2~3週間後に通知が来ます。ここで承認されれば、いよいよ金銭消費貸借契約書の締結です。その後、火災保険や地震保険など、必要に応じて保険の申し込みも行います。これらの作業がすべて完了すれば、融資が実行されるのです。
住宅ローンの計画の立て方
住宅ローンの計画を立てるときのポイントは2つあります。1つ目は「自己資金」です。これは、「頭金」となる金額を示しており、多ければ多いほど後々の返済が楽になります。そして、2つ目は「住宅ローン」です。これは先ほど紹介したとおり、銀行からの借入金となります。毎月返済の義務が発生するため、生活に無理のない範囲で返済計画を立てることが重要です。また、住宅ローンには「ボーナス返済」や「繰り上げ返済」なども存在します。住宅ローンを支払う期間が短くなればなるほど利息分を節約できるため、できるだけ早く返済できるよう心がけましょう。また、住宅ローンの返済については、シミュレーション図で確認することも可能です。特に子どもがいる場合は、私立中学への入学や大学受験などで教育費がかさむタイミングがあるため、長期的に返済可能な住宅ローン計画を立てることが求められます。
新築一戸建て購入費用の項目内訳
新築一戸建て購入費用の内訳としては、「頭金」と「諸費用」の2つがあります。「頭金」は物件価格の1~2割が相場となっているため、300~400万円程度準備できると安心です。「諸費用」は、不動産を購入する際に発生する税金や手数料です。物件価格の3~5%となることが多いため、100~200万円程度となるでしょう。また、家具や家電の購入費用、引っ越し費用なども考えると、さらに100万円前後の予算を確保するのがおすすめです。
新築一戸建て購入時の注意点
最後に、はじめて一戸建てを購入する人が見落としがちな注意点がいくつかあります。特に、「残金決済」と「引き渡し時のチェック」は意識するようにしましょう。「残金決済」とは、マイホーム代金のうちまだ支払っていない分をすべて支払うことを指します。期日までに不動産会社に支払う必要があるため、決済の日程が間に合うよう銀行側と調整をしていきます。そして、「引き渡し時のチェック」では新居に不備がないか細かく確認していきましょう。ドアの立て付けや壁紙の剥がれなど気になるところがあれば、担当者の立会いの下で修繕についての要望を伝えます。念入りにチェックすることで、気持ちの良い新生活をスタートさせましょう。