マイホームは建築後の引き渡し時だけでなく、建てたあともさまざまな費用がかかります。住宅ローンをイメージする人は多いですが、意外と見落としがちなのが固定資産税です。固定資産税は毎年払わなければいけない税金です。しかし、税金であるからには節税をすることもできます。ここでは、見落としがちな固定資産税をできるだけ節約するための方法についてご紹介します。
固定資産税がいくらかかるか簡単に計算しよう
固定資産税とは、土地や建物を所有していることで発生する税金の一種です。
住宅を購入することになれば、固定資産税は必ずかかります。購入をする前にいくらかかるのかシミュレーションが必要となります。
まず固定資産税の仕組みについて理解しましょう。固定資産税は、国が算出する土地や建物の評価に応じて金額が決まってきます。これから購入する土地や住宅の固定資産税を調べるためには、まずこの評価額を知る必要があります。評価額は各市町村に問い合わせれば知ることが可能です。そのうえで、その評価額に税率をかけ合わせれば簡単な固定資産税が算出できます。なお固定資産税の税率は原則として1.4%ですが、場合によって異なることもあり、また評価額も変動することがあります。そのため自分で算出した固定資産税の金額と、実際の金額に差が生じるケースもあります。とはいえ固定資産税がどのぐらいかかりそうかの目安にはなるため、土地探しにあたっては自分でも固定資産税を計算してみてください。
新築で固定資産税の軽減措置を受けるための要件
一部の新築住宅に限っては、固定資産税の軽減措置を受けられるようになっています。建物が新築であり、かつ居住部分の課税床面積が一戸につき50平方メートル以上280平方メートル以下であるとき、固定資産税が軽減されます。
戸建て住宅であれば新築後から3年間、3階建て以上の耐火構造・準耐火構造の住宅に関しては、新築後から5年間にわたって家屋部分の固定資産税が2分の1に減額されます。この軽減措置を受ければ、単純計算で固定資産税が半分になるということです。
さらに、耐久性や耐震性の面で優れた評価を受けた長期優良住宅と認定されれば、普通の戸建て住宅の場合でも、新たに課税された年度から5年間にわたって2分の1の軽減措置を受けることが可能です。
これらの申請にあたっては書類が必要な場合もあります。地域の税務局などに問い合わせ、必要書類を準備したうえで申請手続きを行いましょう。
土地にかかる固定資産税も軽減できる!
新築や長期優良住宅の軽減措置は建物にかかる固定資産税が対象でしたが、土地にかかる固定資産税にも軽減措置があるのでチェックしておきましょう。小規模住宅用地と呼ばれる面積の小さい土地に関しては、軽減措置を受けられる場合があります。そこが住宅用地であって、かつ住宅が1戸しか建っていない、200平方メートル以下の土地は固定資産税の軽減措置を受けることが可能です。こうした小規模住宅用地には、評価額かける6分の1という措置が適用され、固定資産税が大きく軽減されます。固定資産税をできるだけ安くしたいなら、購入する土地を200平方メートル以下に抑えることもひとつの手になるでしょう。
事前シミュレーションで固定資産税の軽減額を確認しておこう
税金の計算は少々わずらわしく、つい疎かになってしまうかもしれません。しかしこれまで述べてきたように、固定資産税にはさまざまな軽減措置が用意されています。場合によっては、新築から5年にわたって税金を安く抑えることもでき、何かとお金がかかりやすい家づくりにおいて、家計の負担を大きく減らすことにも貢献してくれるはずです。軽減できる額については、事前のシミュレーションによって大まかな数値を把握することができます。有利な条件で住宅を手に入れるためにも、しっかりと軽減額を計算し、お得にマイホームを手に入れましょう。