山形県南陽市は、IターンやUターンの支援を積極的に行っている地域の1つです。支援の内容はマイホームや仕事探し、出産、子育てなど多岐に渡り、子育て世帯にとって住みやすい街となるよう、さまざまな取り組みが行われています。今回は定住を考える人のために、山形県南陽市の制度や住環境、家族で楽しめるスポットなどを紹介します。
トピックス一覧
新しい住宅街が多い地域
山形県南陽市は子育て世代の受け入れに力を入れており、支援制度や助成制度が充実しています。比較的新しい住宅街も多く、20~30代の若い子育て世帯のIターン・Uターンが増えている地域です。南陽市のホームページでは、空き家の検索や交付金、助成金の交付条件を確認できます。住まいに関する支援はもちろん、就職支援や出産、子育てに関する支援など、さまざまな項目があるので、移住を検討している人は気になる制度をあらかじめチェックしておきましょう。
さらに南陽市では、農業を始めたいと考えている人の相談に乗ってくれる「農業支援ワンストップ相談窓口」や、子育てに関する相談や情報交換ができる「地域子育て支援センター」、地域住民同士で子育てを助け合う「ファミリー・サポート・センター」など、暮らしを支援する施設や制度があります。マイホームや仕事探し、子育てなど、南陽市での暮らしで分からないことや困ったことがあれば、気軽に行政機関へ相談してみましょう。
車で移動すれば買い物も便利
山形県南陽市には、鉄道や市内循環バスなどの公共交通機関もありますが、毎日の買い物や通勤には自家用車を利用する人が多いです。市内にはスーパーやホームセンターのほか、大規模なショッピングセンターもあるので、日用品や生鮮食品の調達に困ることはないでしょう。車があれば、まとめ買いをしたときや、家具のような大きなものや重いものを買ったときも運びやすいです。休日は家族でショッピングセンターに遊びに行くのも良いでしょう。
市内の移動はもちろん、県外へ出るときも車を利用すれば容易にアクセスできます。南陽高畠ICから東北中央道に入り、福島大笹生ICから東北自動車道に乗れば、約4時間で東京に着くでしょう。また国道13号から山形蔵王ICで東北自動車道に乗れば、90分ほどで仙台です。国道113号から白石ICに乗るルートもあります。内陸部に位置する南陽市は昼と夜の寒暖差が激しく、冬は雪が降ることもあります。路面の凍結や雪による事故が起きる可能性があるため、早めにスタッドレスタイヤに履き替えたり、チェーンを用意したりするなどの対策をとりましょう。屋根の雪下ろしや路面の雪かきも必要です。
子供から大人まで楽しめるハイジアパーク南陽
子どもと一緒に遊べる施設や公園が充実しているかどうかも、子育て世帯にとって気になるポイントです。ハイジアパーク南陽は、子供向けの屋内遊具広場や、7種類のお風呂など、大人と子供も楽しめる設備が充実しています。屋内遊具広場は天候に関係なく遊べるので、雨の日や雪の日でも安心です。広場で思いきり遊んだ後は、広々としたお風呂で汗を流しましょう。ハイジアパーク南陽のお風呂は大浴場や露天風呂、ジェットバス、サウナなどさまざまな種類があり、楽しみながら入浴できます。
入館料は大人490円、小学生200円です。小学生未満は入館無料なので、お風呂に入りに行くだけでも良いでしょう。11枚綴りの回数券を利用すれば、1回分お得な価格で利用できます。タオルや館内着もレンタルできるので、手ぶらで気軽に立ち寄れることも可能です。営業時間は10:00~21:00と、比較的遅い時間までオープンしています。
さらに、ハイジアパーク南陽のレストランには、子ども向けのメニューからアルコールまで、幅広いメニューがそろっています。4~5人以上で食事をする場合は、レディースパックやシルバーパックなどの団体向けプランも利用可能です。また、南陽市はブドウの名産地ということもあり、ハイジアパーク南陽でしか味わえないオリジナルワインを取り扱っています。南陽市のワイナリー4社がそれぞれの製法で醸造したワインです。
ハイジアパーク南陽には、公共交通機関を使う方法と、自家用車でアクセスする方法があります。公共交通機関を利用する場合は、JR東日本奥羽本線赤湯駅からタクシーで10分ほどで到着します。自家用車を使う場合は、山形自動車道の山形蔵王ICから国道13号に入り、南陽方面へ36kmほど走ったら到着です。駐車場は200台分という広々としたスペースなので、余裕を持って駐車できます。なお、駐車料金は無料です。
公衆浴場が4カ所もある赤湯温泉
山形県には35市町村に温泉があり、南陽市の赤湯温泉もその1つです。1093年に発見された歴史ある温泉で、慢性皮膚病や筋肉痛、婦人科系の症状などを緩和する作用があるといわれています。小さいながら風情のある温泉街には、雑貨店や飲食店、ワイナリーが並び、観光客はもちろん地元に住む人にも親しまれています。赤湯温泉には旅館のほか、4カ所の公衆浴場があり、銭湯に行くような感覚で気軽に立ち寄れるのが特徴です。
また、赤湯温泉はかつて花街として栄えていた歴史もあり、多くの飲食店が軒を連ねています。温泉街には4つのワイナリーがあり、全てのワイナリーで試飲が可能です。中でもラーメン店が多く、全国的に知られている人気ラーメン店から個性的なラーメン店まで、さまざまなラーメンを楽しめます。食べ歩きを楽しんだら、温泉街の中の足湯に浸かって疲れを癒すのも良いでしょう。
赤湯温泉が1年で最も賑わうのは、烏帽子山公園の千本桜が咲く3~4月頃です。烏帽子山公園は「日本の桜名所100選」にも選ばれており、全国でも有数の桜の名所として知られています。桜の季節に限らず、夏の新緑や秋の紅葉も美しく、ゆっくりと散策を楽しめるスポットです。赤湯温泉はJR赤湯駅から車で5分、徒歩で30分ほどで到着します。車で行く場合は東北自動車道の白石インターチェンジから約1時間20分、福島飯坂ICから約1時間です。冬は積雪が見られる場合もあるので、出かける前に天候や交通情報をしっかりと確認しましょう。
3人子供がいる家庭に手厚い支援
南陽市では3人っ子政策という、子どもが3人以上いる家庭を対象とした助成制度があります。内容は妊娠確定前診療費の助成や保育料の軽減、小中学校の給食費の助成などです。3人目の子どもを妊娠した場合は、妊娠が判明するまでにかかった診療費が助成されます。助成金は保険診療、保険外診療に関係なく還付され、上限額は1万円です。助成金を受けるには、市役所での手続きが必要になります。母子健康手帳と診療時の領収書や診療明細書、印鑑、振込口座の通帳を持参して、すこやか子育て課けん診係で申請を行いましょう。
また、第3子以降は保育料の助成制度が適用されます。対象となるのは南陽市在住の第3子以降で、かつ就学前の児童の保育料です。市内外の幼稚園や認定こども園、保育園など、市が運営補助を行っている保育施設を利用した際、自己負担した金額が助成されます。助成額の上限は所得額や利用する施設によって異なるので、詳しい条件はすこやか子育て課けん診係に問い合わせてみましょう。
給食費の助成制度も、所得により助成額の上限が変わります。市民税所得割課税額の合計が12万1000円未満、もしくは非課税の場合、助成率は100%です。12万1000円以上16万9000円未満なら50%、16万9000円以上21万3000円未満なら25%まで助成されます。
子育て世代向けの定住促進交付金がある
南陽市の助成制度の1つに、子育て世代定住促進交付金というものがあります。中学生以下の子どもを持つ家庭を対象に、交付金による費用支援を行う制度です。ただし、市外から転入した場合とUターンの場合、また市内に居住している場合では支給額が異なります。夫婦ともに市外に住んでいて、かつ初めて市内に転入した世帯には100万円が交付されます。Uターンまたはもともと市内に住んでいる世帯は50万円です。もともと市内に住んでいる人でも、貸家ではなく中古住宅に住んでいる場合、支給額は半額になります。また、いずれの場合でも子どもがいない世帯への交付額は30万円です。
ゆったり子育てできる街で暮らす
子育て世帯が定住するなら、子育て支援が充実した地域を選ぶべきです。南陽市は定住者の受け入れや子育て世帯の支援を積極的に行っているうえ、子どもも大人も楽しめる施設やスポットも充実しています。定住を目的とした家を建てれば、助成金も交付されます。子育てた見据えた移住を考えている人は、ぜひ南陽市を考慮してみましょう。