マイホームを建てる際、子育てに適した環境であることや交通の利便性はとても大事なポイントになります。しかし、これらの条件を満たしていることを最優先にすると土地の相場が高くなり、予算オーバーになってしまうこともあるでしょう。住む場所は、利便性とコストの両面におけるバランスを考えて選ぶ必要があります。その観点から、住みやすいといわれているのが岩手県奥州市です。奥州市が住みやすいといわれる理由やおすすめのポイントについて解説します。
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赤ちゃんを連れて出かけやすい
乳幼児を持つ親にとって、外出時は非常に気を遣うものです。おむつや授乳など、家では問題なくできることも、一歩外に出れば大幅に行動が制限されることも少なくありません。外出時でも家にいるときと同じように子どものお世話ができればいいのに、と思う人も多いでしょう。奥州市では「おうしゅう赤ちゃんの駅」を市内37カ所(2018年10月現在)に設けています。のぼりやタペストリーがかかっている施設では、おむつ替えや授乳を行うスペースとして利用できるので、人目を気にすることなく乳幼児のお世話が可能です。
施設によっては、ミルク用のお湯も提供しています。ゆっくりと腰を下ろして授乳やミルクを飲ませられるのは、親のみならず赤ちゃんにとってもうれしい取り組みといえるでしょう。「おうしゅう赤ちゃんの駅」指定施設は、市役所や支所など官公庁がメインである一方、銀行やホテル、スーパーマーケットなどの民間施設も指定施設として設置に協力しています。それぞれの営業時間が「おうしゅう赤ちゃんの駅」の利用時間となっているケースも多く、官公庁が閉まる夕方以降でも利用できる点もうれしいメリットです。
市内の小学校に放課後児童クラブを完備
奥州市では市内の全小学校に放課後児童クラブがあります。利用時間は、月曜から金曜までは小学校授業終了後から夕方6時45分まで、土曜日は朝8時から夕方6時半までです。春、夏、冬の長期休み期間は朝8時から夕方6時45分まで、小学生の遊び場と生活の場を提供してもらえます。保護者が就労などで昼間家庭にいない小学生であれば、利用料を収めることで利用できるため、共働き世帯にとっては非常にうれしいポイントです。利用料は月額2000円で、所得や子どもの人数などの事情がある場合は利用料の減免が受けられます。
増加の傾向にある共働き世帯では、放課後や長期休み時における子どもの居場所に頭を悩ませる親も少なくありません。しかし、このような制度が整っていれば、安心して就労することができます。すでに共働きで今後も継続的な就労を希望する親にはもちろんのこと、マイホームを建てるにあたって新たに就労を考えている親にとっても、うれしい制度といえるでしょう。
未就学児を連れて集まれる場所がある
未就学児の遊び場に悩んでいる親は少なくありません。奥州市では「エンゼルプラザみずさわ」を開設し、就学前の子どもと保護者が集う場所を提供しています。エンゼルプラザみずさわは、おもちゃや家庭で準備することが難しい大型遊具などで遊ばせることができる場所です。親だけでなく祖父母も利用することができ、世代を超えて楽しめる場所として多くの奥州市民が活用しています。
登録料や利用料などはかからず、月1回開催されるイベントにおいても参加費、申し込みとも無料です。ショッピング施設の中にあるため、子供と一緒に買い物を楽しみ、帰る前に一休みという使い方もできます。子どもが就学前は、子どもと一緒にいる時間がとくに長く、悩みをため込んでしまう親もいるでしょう。エンゼルプラザみずさわには、授乳室はもちろん、身長や体重を測れる場所もあり、子育てスタッフが相談に応じています。また、他の子どもとその家族と触れ合うことで、気持ちが軽くなることもあるでしょう。エンゼルプラザみずさわは、遊びたい盛りの子どもたちの居場所としてだけでなく、子育てに奮闘する親や家族にとっても心強い場所として大きな役割を果たしています。
車を利用するのに便利な街
岩手県内における奥州市の交通事情は、決して悪くはありません。東北本線、東北新幹線、東北自動車道、国道4号線が束になっており、遠方へ出かける際には非常に便利です。一方、普段の生活においては自家用車が必要不可欠な土地柄でもあります。通勤も買い物も車を使う人が多く、その数は1人に1台ともいわれています。そんな地域性から、スーパーや飲食店の駐車場は広く整備されており、車の移動に不便を感じることは少ないでしょう。国道や東北自動車道が通っているため、物流関係の大型車両が多く、コンビニでさえもそれらに対応して大型の駐車場を完備しています。
車の数は多いものの、道路の整備も進んでいるため、渋滞になることもあまりありません。車を所有している人にとっては、とても便利な土地柄といえるでしょう。旧市街地においては、駐車場の少なさや道路の狭さが問題視されることも多くありましたが、時代の流れによってかなり改善されつつあります。車で行って必要なものをまとめ買いをするワンストップショッピングに対応する商業施設も多くなっており、さらに利便性が向上してきました。自動車産業により近隣エリアが発展を遂げていることから、今後もさらなる整備が進んでいくことが予想されます。
土地の相場が比較的安い
奥州市の土地相場は都心部と比較すると安い傾向にあります。先述のとおり、奥州市は車を所有していることにおける恩恵が多い土地柄であり、それは一般家庭にも相応の広さを持つ駐車場が必要ということにほかなりません。駐車場のスペースを確保するためには、購入する土地にもある程度の広さが求められるでしょう。しかし、奥州市における土地の相場は比較的安いため、都心部と同じ予算でも十分に広い土地を購入することができるというメリットがあります。
そうはいっても、奥州市内すべての土地が安いわけではありません。水沢駅に近いところは若干高めになる傾向があります。それでも、都心部で土地を購入することを考えれば、駅の近くに土地を購入することも難しくはないでしょう。参考までに奥州市でもっとも高いとされている水沢駅前の土地で坪単価は14万円余りです。都心部と比較すれば魅力的な地価であることは間違いありません。しかし、水沢駅は東北本線のみの駅であることにも注意が必要です。東北新幹線は水沢駅には乗り入れておらず、奥州市の少し離れた場所に位置します。普通電車での移動がメインとなる人にとってはかなりのメリットがありますが、そうでない場合はよく検討する必要があるでしょう。
市内をくまなく走る22路線のコミュニティバス
奥州市は車を所有する人にとって非常に便利な街ですが、車を持っていなくても不便なわけではありません。奥州市内では22路線のコミュニティバスがくまなく走っており、ショッピングセンターや病院をはじめとして多くのバス停が存在します。日常生活に必要な用事は、コミュニティバスを利用すれば事足りると思っていいでしょう。とりわけ街の移動には、街なか循環バスが便利です。旧市街地は駐車場が狭いという一面もあるので、車を所有していてもコミュニティバスを重宝している人が少なくありません。
奥州市内を走る市営バスは、江刺バスセンターを拠点として出発します。江刺は奥州市の中でも鉄道の駅がないエリアであり、公共交通機関としてバスが非常に重宝されています。そのほかにも、水沢エリアを走るZバスや衣川エリアを走る衣川バスなど、日常生活に不便がないようバスの路線が網羅しており、車を所有していなくてもアクセス面での問題は大きくないといえるでしょう。
住みやすい街に家を建てよう!
注文住宅を建てるときは、どこに建てるかが非常に重要です。家族が望む生活スタイルや育児における環境、そして何より生涯を通しての資金計画を十分に考える必要があります。住みやすい街を選び、新しい家とともに幸せな人生を送りましょう。