山口県は瀬戸内海と日本海に面しており、地域によって気候などの面でさまざまな違いがあります。県の中央部に位置する山口市は、南北に長いこともあって、その両方の特徴をもつ都市です。そんな山口市の住みやすさとは、どういった点にあるのでしょうか。県全体に言える特色や、山口市の住みやすさについて具体的に紹介していきます。
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温暖で自然災害も少ない!山口県の特徴
山口県は、本州の西端に位置しています。県の中央部にはなだらかな中国山地が通っているため、日本海に面する県北部と瀬戸内海に面する県南部で気候に違いがあるのが特徴です。とはいえ、海流や海風の影響もあって県内の大半の地域が温暖であると言えるでしょう。
地形の面では、日本海と瀬戸内海の両方に面していることから、約1,500キロメートルに及ぶ長い海岸線を持つという特徴があります。荒々しい波によってつくられた浸食海岸の美しさをもつ日本海側と、穏やかな瀬戸内海に浮かぶ島々の景色というように、北と南で異なる表情を見ることができるのです。
また、風水害も比較的少なく、大きな地震による被害もほとんどないことから、山口県は住み良い県のひとつとしても知られています。
山口県山口市は住みやすい街!秘密に迫る
中国地方に分類される山口県は、陸地では広島県や島根県と接しています。関門海峡を越えると福岡県にたどり着き、九州にも近い文化圏と言えるでしょう。歴史的には、室町時代から戦国時代にかけて多くの文化人や外国人が滞在し、有力戦国大名である大内氏が京都の文化を積極的に取り入れたこともあって、「西の京」と称されるほど文化的に栄えた地域です。
そのなかでも山口市は県の中央部に位置しています。2005年には県央の4つの町と合併し、県中央部の大半が山口市となりました。そのため、県内でも最大の面積を誇ります。
山口市の地形は、その大部分が山や川といった自然に囲まれた盆地です。夏は暑く冬は寒いといった盆地ならではの気候となっています。しかし、市の西部は全国的にも有名な秋吉台のカルスト台地に近いため、夏でも比較的涼しい地域もあるのです。
そして、山口の特産品といえばフグが有名ですが、それは海沿いに限られます。山口県内でも内陸部にあたる山口市では、県全体でも名産品となっている外郎や、地元産の米や野菜などをふんだんに使ったケンチョウという郷土料理が有名です。ケンチョウは煮込み料理の一種で、家庭によって特色があることでも知られています。
楽しみがいっぱい!山口市のイベントや観光スポット
山口市の観光スポットといえば、「白狐が見つけた」という言い伝えをもつ湯田温泉が有名です。温泉街には無料の足湯がいくつかあり、市民はもちろんのこと、観光客にとっても憩いの場として利用されています。
こうした市民と観光客の交流の場ともなっている湯田温泉では、8月の第一土曜日と日曜日に「山口七夕ちょうちんまつり」が開催されます。この祭りの始まりは室町時代にまでさかのぼり、かつて山口に勢力を伸ばしていた大内氏がおこなった盆供養に由来するとされてきました。先祖を祀るための盆提灯が一般家庭にも広まり、この時期になると湯田温泉の街は紅色の提灯で彩られて幻想的な雰囲気をかもし出します。山口市の夏の風物詩のひとつです。
また、祇園祭というと京都のものが有名ですが、山口市でも「山口祇園祭」として同様の祭りがおこなわれています。この祭りもやはり大内氏が取り入れた京文化の影響を受けており、この地に京都の社のひとつである八坂神社を勧請したことから始まりました。特徴的な祇園囃子の音色に合わせて神様を乗せた神輿が街を練り歩きます。そして、京都の祇園祭では伝承が絶えたとされる「鷺の舞」を見られるのは「山口祇園祭」ならではと言えるでしょう。
山口市は子育てがしやすい街なの?
山口県内でも非常に広大な面積を誇る山口市ですが、一地方である点や自然に囲まれているということから「もしかしたら不便な部分があるのではないか」と思う人もいるかもしれません。しかし、山口市は一地方の都市ではあるものの、教育関連施設はとても充実しています。
周辺の市町村との合併を繰り返してきたという歴史から、それぞれの地域に小・中学校の数は十分あります。義務教育でない保育園や幼稚園に関しても公立・私立ともに充実しており、市内に国立の山口大学があることから付属幼稚園も設置されているのです。もちろん、山口大学の付属小学校や中学校もあります。高校も県立と私立の両方が市内にあることから、進学先の選択に困ることはないでしょう。大学も国公立と私立があるので、山口市内で義務教育から高等教育まで受けることも可能です。
また、子育て世帯が最も気になることのひとつに子どもの医療費があります。山口市では、子どもの医療費に対する助成制度が整備されており、自己負担なしで病院に通うことができるのです。ただし、小学校就学前の子どもに関しては父母の所得制限がないのですが、就学後から中学校卒業までに関しては父母の住民税が非課税であることという条件がつくので注意が必要です。とはいえ、子どもは思わぬケガや病気になることがありますから、この制度を活用できれば家計的にも助かります。この制度を利用するには申請や毎年の更新手続きが必要になるので、忘れないようにしましょう。
山口市に住むメリットとデメリットに着目
自然豊かな山口市は、その森林が日本初の「森林セラピー基地」に認定されました。市もその認定に注目し、移住者を呼び込む施策をおこなっています。市のアピールポイントとしては、広大な自然を生かした癒し、公園や温泉施設といった人々の交流の場にあるようです。都会の喧騒のなかで孤立するよりも、豊かな自然と人とのつながりによって穏やかに生活できるといったメリットが山口市にはあるでしょう。
さらに「便利な田舎」というキャッチフレーズから、地方の都市である点や自然が多いために「田舎」のイメージが強いものの、生活するには利便性が高いという点が山口市の特徴です。県庁所在地でもあるため、市内中心部であれば普段の生活に困ることはないでしょう。また、市内北部は市が称するところの「田舎」にあたる地域ですが、市によって移住・定住に関する情報が発信されています。市内中心部へも車があれば40分ほどで行けますし、国道やJR線もあるので、さほど不便さを感じることはないでしょう。
ただし、地方都市ならではのデメリットもいくつかあります。都会ではあちこちにあるチェーン系の飲食店が少ないという点です。逆に考えれば、個人経営の店や地域ならではの店があるということになるので、全国均一の味にこだわらなければさほど問題にはならないでしょう。
自然豊かで住みやすい!山口県山口市に住んでみよう
地形的に盆地であるとはいえ、山口県山口市は非常に穏やかな気候の過ごしやすい地域です。緑が豊かである点や、穏やかな内海に面していることからも、厳しい自然環境というよりは自然が心を安らげてくれる環境と言えるでしょう。
子育てをするにしても、老後に過ごすとしても、住みやすさという点で山口市でのゆったりとした生活は非常におすすめです。住宅が密集している地域というわけではありませんし、すでに区画が厳密に決められた建売住宅という選択肢だけしかないということもありません。吟味して土地を選び、自分たちが住みやすい家を注文住宅で建てることもできるでしょう。山口市の街並みや自然に触れて、住みたい家のイメージを作っていくのも楽しいかもしれません。