知らない地域に引っ越すことになった場合、どのエリアが暮らしやすい場所なのかがわからず、不安な気持ちになるのではないでしょうか。特に家族で引っ越すとなると、自分だけでなく子どもを取り巻く環境なども気になるところです。そこで、静岡県で新たな生活をする家族のために、ファミリー世帯で暮らすのにおすすめのエリアについて解説していきます。
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富士山をはじめ名所がひしめく静岡県
静岡県は観光スポットの宝庫です。伊豆、熱海といった有名な温泉地がありますし、遊泳に適したビーチも数多く存在します。休みの日に家族と一緒に行楽を満喫するにはぴったりの地域なのです。富士宮市の白糸の滝や田貫湖、浜松市の浜名湖などといった大自然の絶景ポイントには事欠きませんし、日本一の山である富士山も間近で見ることができます。標高差が激しいので地域によってさまざまな景観が楽しめるのも魅力のひとつです。
ただ、生活するエリアを考えるうえでは地形の特徴などの自然環境も大きなポイントとなります。標高差が激しいという事実は寒暖の差もかなり激しいということを意味します。標高の高いエリアに住むと冬は凍えるような寒さに耐えなければなりません。積雪量も標高が高くなるほど多くなる傾向にあります。とはいっても、静岡県自体は四国南部や九州南部と同じ太平洋岸式気候(表日本式気候)に属しています。標高さえ高くなければ、気候は冬でも温暖で穏やかです。そのため、ファミリー世帯が住みやすいエリアを探すのであれば、平野部に候補を絞るのが無難だといえるでしょう。
バスが充実!住宅街が広がる浜松市
浜松市は静岡県西部に位置する政令指定都市です。人口は約80万人(2018年5月現在)で面積は約1558平方キロメートル、人口と面積では県内最大を誇ります。中区・東区・西区・南区・北区・浜北区・天竜区の7つの行政区に分かれており、そのうち天竜区は山間部に位置しているので人口はあまり多くありません。残る6つの区域の中で生活の拠点を構えるとすれば有力候補となるのが北区と東区です。北区は古くからの住宅街があり、一方の東区は新興住宅地となっています。この両者を比べた場合、鉄道の利便性が高いのは東区の方になります。北区にも鉄道は通っているものの、浜松市の中心部に行くにはかなり遠回りとなるからです。
ただ、浜松市は鉄道自体があまり発達していないので移動は自動車が中心になります。もし自家用車が使えない場合はバスが便利でしょう。浜松駅から多方面へバスが出ていますし、方面ごとの本数もかなりあります。特に、自宅から駅までが遠かったり、電車の走っていない山間部に住んでいたりする場合はかなり重宝します。バス内はきれいで運転も丁寧なので乗り心地は快適です。
また、買い物に関しては大型ショッピングセンターが多いので不自由はしないでしょう。飲食店に関してもそうしたショッピングセンターを中心に数多く点在しています。全体的には適度に都会であり、それでいて自然も豊富であるため、非常に過ごしやすい街だといえます。
育児がしやすい静岡市
静岡市は県庁所在地であると同時に、浜松市と同じ政令指定都市にも指定されています。人口は約70万人と浜松市に比べるとやや少なめですが、小学校・中学校・高校などの学校が多いのが特徴です。しかも、静岡市は保育所や認定こども園の新設に力を入れ、待機児童に対する対策を進めています。2018年には待機児童ゼロも達成しており、小さな子どもがいる家庭でも安心して暮らせる環境が整っています。
静岡市は気候のうえでも過ごしやすい条件がそろっています。特筆すべきは冬が暖かいという点です。1月の平均気温は約7度ですが、これは四国や九州にも匹敵する暖かさです。それに加えて、静岡市は周囲を高い山で囲まれているので風があまり吹きません。つまり、体感的にも実際の温度以上に暖かく感じられるわけです。また、低気圧に覆われたときも太平洋側から暖気が入ってくるため、関東では雪になる場合でも静岡では基本的に雨となり、気温もむしろ暖かいぐらいです。冬の寒さが苦手という人が住むには静岡市はうってつけの場所だといえます。
さらに、交通アクセスが良い点も静岡市の長所として挙げられます。バスや電車などの交通の便が良いので車がなくても生活は可能です。それに、JR東海道本線が通っているので、新幹線を利用して東京や名古屋にも気軽に行けるという点も見逃せないメリットだといえるでしょう。
水がおいしい!自然が美しい三島市
三島市は静岡県東部の箱根山麓に位置しています。北には美しい富士山を臨み、南には伊豆の温泉郷がひかえる魅力的な環境に囲まれた街です。しかも、市内には富士山の伏流水が湧き出ている場所があり、水の都としても知られています。特に、市内の中心を流れる源兵衛川は水面が美しく、水辺の散策を楽しめるように木や石でできた遊歩道も整備されています。あふれる緑の中をきらきらと光を反射させながら流れる水を見ていると心が癒されていくのを感じるはずです。7月には白滝公園において水祭りも開催され、そのプログラムの一環として行われている灯篭流しは、水面に浮かぶオレンジ色の光が幻想的です。そのほかにも、三島市は色とりどりの自然に囲まれており、子育てをするには良い環境だといえるでしょう。
また、中学校卒業までは医療費が無料など、子育て支援が充実しているのも見逃せない点です。さらに、幼稚園から大学のキャンパスまで教育施設も豊富にそろっており、子どもたちが学ぶ環境にも恵まれています。一方、人口は多すぎず、交通機関に乗る際にもあまり苦労はせずにすむでしょう。さらに、新幹線の停車駅でもあるので首都圏に出るのも時間と労力が少なくてすむというメリットもあります。
のんびり暮らすなら伊豆の国市
伊豆の国市は山と川に囲まれた自然の豊かなエリアです。農業が盛んであり、特に酪農、イチゴ、トマトなどの生産で知られています。緑も豊かで澄んだ空気と美味しい水が魅力です。全体的にのどかで落ち着いた雰囲気なので、自然に囲まれてのんびりとした生活をしたいという人には最適な環境だといえるでしょう。しかし、だからといって田舎で不便かといえば、必ずしもそういうわけではありません。三島市や沼津市までの距離が近いので必要があればすぐに都会へ行くこともできます。それに、バスの交通網も十分発達しているため、移動に不自由を感じることはさほどないはずです。
また、伊豆の国市は温泉が点在する観光地でもあります。市内には伊豆箱根鉄道駿豆線の駅が5つあるのですが、その中でも観光地として最も栄えているのが伊豆長岡駅周辺です。旅館やお土産屋が多数営業しており、駅を降りると温泉地ムード一色になります。全国各地から観光客が集まり、活気のあるエリアです。日常的に温泉を楽しめたり観光気分を味わえたりするのも伊豆の国市に住むメリットのひとつでしょう。
さらに、子育ての支援制度も充実しており、必要に応じて子ども医療費助成、未熟児養育医療費助成、児童手当などの支援を受けることができます。
静岡市のベットタウン藤枝市
藤枝市と言えば、まずなんといってもお茶の産地として有名です。藤枝製茶貿易株式会社の建物は2018年現在でも現存しており、茶町周辺には正定寺や大慶寺といった多くの神社仏閣があるので、休日には散策が楽しめるでしょう。また、サッカーの街としても有名です。静岡市出身の長谷部誠選手を大いにプッシュしており、「サッカーのまち藤枝PRサポーターズ」を募集しています。豊かな自然のある藤松市では、ハイキングも楽しめるでしょう。コースには古墳群や城跡などがあり、歴史を感じることができます。
交通の便については文句なしです。JR東海道本線、新幹線、国道1号バイパス、東名高速道路といった主要な交通機関に加え、2012年には新東名高速道路が開通したことで利便性はさらに向上しました。さらに、富士山静岡空港とも隣接しているので陸路、空路ともに非常に便利な土地だといえるでしょう。藤枝駅周辺は子育て世代が楽しむことができる公園や飲食店も多くあります。また、「駅南地区」・「駅前地区」・「青木地区」といった3つのエリアがそれぞれの特色をもって発展をしています。子育て支援も充実しており、市内には16カ所の子育て支援センターを設置しているほか、赤ちゃん駅、藤松おやこ館といったシステムが利用できます。
自然の魅力がある静岡の空の玄関島田市
富士山静岡空港を擁した静岡の空の玄関と言えばこの島田市です。人口は2018年6月時点でおよそ10万人となっているこの街は一級河川・大井川を始めとする自然が豊かで、茶畑が広がる光景が印象的です。その大井川で毎年の夏に行われているのが「大井川花火大会」で、多くの人びとが集まります。8000発もの花火をはじめ、2017年には10号玉の10か所同時打上げを行いました。観光スポットとして大きな魅力となるのが大井川鐵道のSLでしょう。SLが島田市の豊かな自然の中を走る姿は人気を集めています。
ほかにも、川根町家山の桜並木も多くの人を集めています。3月下旬から4月上旬にかけて桜が一斉に開花し、その期間中にはライトアップや桜トンネルなどさまざまなイベントが開催されるので、家族で春の訪れを満喫できるでしょう。島田市街地への玄関口となっているJR島田駅は、交通のポイントとしてだけでなくその周辺も都市開発が進み、発展の途上にあります。
新幹線の停車駅お茶の香りの城下町掛川市
古くは東海道の宿場町として、2018年現在では静岡県の主要都市として発展しているのが掛川市です。人口は2018年7月時点でおよそ11万人で、静岡県の代表的な特産品であるお茶の生産で有名です。それ以外にも、電子機器やオフィス機器などの工業製品の生産拠点ともなっています。歴史や自然、そして美術などの文化面で豊かな街で、さまざまな学びや体験を楽しめるでしょう。街の各所には掛川城や二の丸茶室をはじめとする史跡があり、中でも掛川城の天守閣は日本ではじめて「本格木造天守閣」として復元された名所となっています。掛川ステンドグラス美術館では、息を呑むような美しさのステンドグラスおよそ70点が展示されているほか、西側の公園からは建物の外からステンドグラスを眺めることができるのも特徴的な点です。食事面では、ご当地B級グルメとして「酢味噌のそうめん」などもあります。生涯スポーツとしてのトランポリンの普及に力を入れており、子供から年配の方まで体育館でトランポリンを体験できます。ゴミ減量のためのエコ活動の一貫として、マイバック運動が盛んに行われており、2008年にはマイバック運動の取り組みが「循環・共生・参加まちづくりの環境大臣表彰」を受賞しています。
交通の便についても優れており、掛川駅は東海道新幹線こだま号の停車駅となっているほか、静岡空港まで車ならおよそ30分と非常に便利です。子育てについても新制度を設けており、子育て支援に関するニーズ調査、子ども会議の設置などを行っています。
静岡県の建築実例
建築実例1. お施主様のセンスが光る、北欧インテリアが映えるお家
階段途中のちょっと腰掛けられるスペースは、宿題をしたり作業をしたりするテーブルが。 その下のスペースは収納になる、隠れ家の様な場所。
実用性がありながらも、遊びゴコロもくすぐる造りです。
詳細情報:静岡県の建築実例「お施主様のセンスが光る、北欧インテリアが映えるお家」
建築実例2. やりたいことを詰め込んだおうち
外観は「黒」と「木目」にこだわりました。リビングからつながったようなタイルデッキからはのんびりお庭を眺められます。
詳細情報:静岡県の建築実例「やりたいことを詰め込んだおうち」
建築実例3. 名前のない家事を解決するおうち
家事と子育てのしやすさを考えた間取りになっています。
玄関からすぐに洗面所で手洗いが出来る、くるりと一周出来る独立したキッチンは水回りへのアクセスも便利。
詳細情報:静岡県の建築実例「名前のない家事を解決するおうち」
子育てしやすい都市名前のない家事を解決するおうちが多い静岡県
静岡県は自然が豊かで気候も温暖と、快適な暮らしを行える要素がそろっています。しかし、小さな子どものいる家庭にとってまず気になるのは、子育てに適しているかということでしょう。その点でも静岡県の各エリアは魅力的です。というのも、学校などの教育施設が多く、しかも子育て支援制度や子どもに対する助成制度などバックアップ体制が整っているからです。静岡に引っ越しをする際は、自分や家族が暮らすのに適したエリアを探していきましょう。