建売住宅ではなく好きな場所に好きな家を建てたいという人も多いのではないでしょうか。そこで気になるのは、予算ごとにどのような家を建てられるかということです。今回は注文住宅を購入したい人を対象として、1500万円〜5000万円の5パターンを例にとり、それぞれの資金でどの程度のスペックを持つ注文住宅が建つのかを解説していきます。
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1500万円の注文住宅がおすすめな世帯の特徴とは？
1500万円の予算で注文住宅を建てたい場合、どのような世帯の特徴が当てはまるのでしょうか。モデルケースとしては、年収はだいたい400万円未満で、住宅にお金をかけるよりも子どもの教育や家族の生活を充実させたいという世帯が挙げられます。早く住宅ローンを完済して自由に使えるお金が欲しいという場合は、1000万の注文住宅を検討する価値があるでしょう。また、まだ若い世代で資金はあまりないものの、できるだけ早く持ち家を手に入れたいという世帯にも、この価格帯の注文住宅がおすすめです。
1500万円でどのような注文住宅が建つ？
「1500万円で注文住宅が建つのか」「建てられたとしてもスペックが心配」と思う人もいるかもしれません。しかし、長方形や正方形など形状がシンプルであれば建設費用を低く抑えることは可能です。また、間取りなど家のデザインも極力シンプルにすることで、さらにコスト削減が望めます。外壁や内装、屋根などの素材はグレードを落とすわけではなく標準のものを使います。そのため、1500万円の注文住宅でもとりわけ家の寿命が短くなったり不便に感じたりするわけではありません。また、コストをさらに抑えるためには建物の表面積が小さいほうが良いため、小ぶりな家になることもあわせて留意しておきましょう。
2000万円の注文住宅がおすすめな世帯の特徴とは？
2000万円の注文住宅を建てるのに適した世帯の特徴は、お金をかけたい場所とかけなくて良いと考える場所のイメージがハッキリしていることです。「家族が集まるダイニングルームには大きめのダイニングキッチンを導入するなどお金をかけたいが、寝室は造りがシンプルでも良い」というような場合などに2000万円の注文住宅がおすすめです。無理なく理想の家を建てられるため、どの収入の世帯にとっても人気のある価格帯となっています。
2000万円でどのような注文住宅が建つ？
家のデザインや形状、使う素材などついあれこれ要望を詰め込み凝りすぎると予算オーバーになりやすいので注意する必要があります。2000万円の注文住宅では1500万円の家同様シンプルな造りでありながらも、キッチンやトイレ、お風呂などこだわりたい場所の設備のスペックをワンランク上のものにすることが可能です。設備にこだわることで居住空間にメリハリが生まれるため、コストを抑えつつも生活をより豊かにすることができるでしょう。
3000万円の注文住宅がおすすめな世帯の特徴とは？
3000万円の注文住宅は年収が600万円以上ある世帯が適しているでしょう。この価格帯では家族それぞれの要望を取り入れやすくなるので、豊富な選択肢の中から家族とライフスタイルに合ったものを建てられます。「自分や家族らしい家を建てたい」「間取りを広くするなど家にこだわりたい」など、家に対する家族の希望が異なっていたとしても、誰かがそれを諦めずに実現できるようになります。住環境に対して要望がたくさんある世帯にはぴったりなのが3000万台の注文住宅です。
3000万円でどのような注文住宅が建つ？
3000万円の注文住宅では住宅設備の他にも、資材のグレードを上げたり間取りを広く取ったりと、自分たちの好みの住宅を建てやすいのが特徴です。ただし、すべての設備を特注にしたりハイスペックにしたりすると、予算が足りなくなる恐れも出てくるので注意する必要があります。ちなみに、3000万円台という価格帯は注文住宅の全国平均価格とほぼ同じです。そのため、3000万円の注文住宅では多くの人が満足できるスペックの家を建てられます。マイホームを標準レベル以上のものにしたい人たちにとっておすすめの価格帯といえるでしょう。
4000万円の注文住宅がおすすめな世帯の特徴とは？
年収が高く貯蓄もある程度持っているという世帯には、4000万円の注文住宅がおすすめです。家に対するイメージやこだわりが強く、自分らしい家を建てたかったり、家に対するアイデアがたくさんあったりする世帯は、4000万円台の注文住宅で夢が叶うことでしょう。こちらの価格帯では凝ったデザインや高級な設備を導入した住宅の建設が可能であり、世界でただひとつの個性的な家を実現できます。人を積極的に呼びたくなる住環境が実現するため、人を招く機会が多い世帯にも向いているといえます。
4000万円でどのような注文住宅が建つ？
注文住宅に4000万円をかけると、資材や間取りにかなりこだわることができます。例えば、内壁に高級感のある漆喰や無垢材を使ったり、家の形状をL字型あるいはコの字型にして個性的なデザインにしたりと、アイデア次第で多様な表現が可能です。また、中庭や屋上、ベランダなどのオプションも充実させることができます。自分や家族の希望をふんだんに取り入れられ、それぞれが満足感を得られるのが4000万円という価格帯です。4000万円台では延べ床面積がおよそ30坪〜40坪程度の大きな家も建てられるため、広々とした空間を手に入れられるのも特徴です。
5000万円の注文住宅がおすすめな世帯の特徴とは？
5000万円の注文住宅をおすすめする世帯の特徴は、二世帯、三世帯といった拡大家族や、年収が高く貯蓄もたくさんある資金が潤沢な世帯、広い土地を用意できる世帯などです。こちらの価格帯も家へのこだわりが強い世帯向きで、家のデザインや資材にかなりスペックの高いものを使用することができます。バリアフリーやシステムキッチンなど、二世帯、三世帯ともなるとそれぞれの世代に応じて要望が異なるのが普通です。そのような場合でも5000万円の注文住宅では、それぞれの要望を幅広く叶える理想の家となることでしょう。
5000万円でどのような注文住宅が建つ？
5000万円の注文住宅では、一世帯だけで住むのなら資材や内装、外装のデザイン、家の形状など、隅々まで細かな注文が可能となるでしょう。家の凹凸が多くて表面積が増えたとしても、資金に余裕があるので問題なく実現できます。また、5000万円もの資金があるのなら、二世帯や三世帯住宅など大きな家を余裕を持って建てることができるでしょう。
住宅のスペックと予算は住む地域でも変わる
上記で説明した予算と住宅のスペックは、あくまでも目安です。住宅の値段は住む地域やどの業者に頼むかなどで大きく変わっていきます。予算と住宅の関係には基準があったり日本全国一律だったりはしないので、価格について気になる場合は住宅会社に相談してみると良いでしょう。適切なアドバイスをもらえたりサンプルを見せてもらったりして、注文住宅を建てる際の参考にしましょう。
注文住宅の購入は無理のない範囲で考えよう！
注文住宅は一括払いできることは少なく、住宅ローンで支払うことがほとんどです。返済が滞り資金がショートすればせっかく建てた家に住めなくなる可能性もあるので、予算以上の注文住宅を無理して建てることは危険です。ただし、せっかく家を建てるのだから自分たちの希望を叶えたいのが多くの人の本音でしょう。そのような場合は信頼できる住宅会社に相談し、コスト削減できるアイデアを聞いてみてください。専門家のアドバイスによって、注文住宅に対する具体的な考えがまとまりやすくなります。家は大きな買い物であり、人生で何度も購入する機会があるものではありません。注文住宅を建てる際は長期的な視点を持ち、無理のない範囲の購入額で建てられるよう工夫をしていきましょう。
