歴史と文化が息づき、豊かな自然に恵まれた福島県須賀川市。実際のところ、住み心地は良いのでしょうか。地元以外の人で、須賀川市に移り住む場合、疑問や不安を感じることもあります。ここでは、理想の家を建てて子育てをしていきたいと考えている20代~30代前半の夫婦を対象に、須賀川市に関する基本情報をはじめ、住みやすさ・治安・子育てのしやすさなどを紹介していきます。
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城下町として栄えた福島県須賀川市の基本情報
福島県のほぼ中央に位置するのが須賀川市です。郡山市・平田村・玉川村・鏡石町・天栄村と隣接していますが、このうち、郡山市と広く隣接しています。面積279.4キロ平方メートル。2018年現在において、人口7万6,489人が暮らしています。須賀川市がある土地の歴史は古く、旧石器時代の乙字ケ滝遺跡があることでも知られます。また、奈良・平安時代においては、この地が東北地方の交通・商業・軍事において重要な場所であったことがわかっています。
鎌倉時代には二階堂氏の城下町として栄えましたが、戦国時代になると伊達政宗に攻められ、須賀川城は攻め落とされました。江戸時代では会津藩となり、奥州街道随一の宿場町として発展、独自の町人文化も栄えました。あの松尾芭蕉もこの地を訪れています。明治元年には、戊辰戦争で激戦区となりました。須賀川の火災は郡山市福良村からも峠越しに見えたほどです。その後、復興、発展を遂げ、市町村の合併を経ながら明治9年に須賀川村となり、明治22年には森宿村の一部を合併して須賀川町となります。そして、昭和29年には隣接する浜田、西袋、稲田、小塩江、仁井田村を合併、昭和30年には大東村を合併、平成17年に長沼町、岩瀬村を合併したのち須賀川市となりました。
ウルトラマンと親交が深い福島県須賀川市の特色
東日本大震災は須賀川市に甚大な被害を及ぼしました。藤沼ダムが決壊して大きな被害をもたらすなどにより、尊い人命が失われています。2018年現在も復興・復旧に取り組む須賀川市ですが、ウルトラマンの生みの親、円谷監督の出身地であることでも有名です。そのため「M78星雲光の国」と銘打ってウルトラマンと連携したまちづくりが進んでいます。2013年には、ウルトラマンの故郷「M78星雲」と「姉妹都市」提携を結びました。さらに、インターネット上の仮想都市「すかがわ市M78光の町」に住むこともできます。
須賀川市には、ウルトラマンヒーローや怪獣のモニュメントなどが次々と登場しましたが、なかでも、須賀川市役所の前にそびえ立っているウルトラマンの大きなモニュメントは観光スポットにもなっているほどです。こうしたまちづくりとともに、農業や産業の分野で企業誘致も進み、須賀川市のさらなる発展に向けた取り組みが進んでいます。
地震の備えは万全に!福島県須賀川市の安全性と治安
須賀川市に住むならば、地震への備えは万全にしておきたいところです。須賀川市では、東日本大震災では震度6を記録していますので、住宅の耐震性は重要になってきます。注文住宅で住まいを建てる際は、耐震性に関する疑問について確認しておきましょう。須賀川市は日本有数の米どころとしても知られていて「米・食味分析鑑定コンクール国際大会」では何度も金賞に輝く農家もあるほどです。しかし、東京電力福島第一原発事故のあおりにより、食に対する風評被害を受けた影響が未だに続いています。そのため、須賀川市では放射線検査を徹底しています。放射性物質に対する監視の目が厳しいことから、逆に安全性が高いと言えるでしょう。
ファミリー層が多いこともあり、治安は良好です。ただし、外灯が少なく夜は暗くなるので夜間の独り歩きは注意する必要があります。
子どもが安くてうれしい!福島県須賀川市の交通網
須賀川市には、市街地の行政機関・医療機関・商業施設等を循環する「須賀川市内循環バス」が運行されています。須賀川市内循環バスは、市民にとって利便性の高い交通を目的に運行されているため、1回100円という安い乗車料金となっています。さらに、子どもの場合は半額の50円となります。毎日の交通手段として利用する子どももいるため、ありがたいサービスと言えるでしょう。
電車はJR東北本線とJR水郡線が利用できます。東北自動車道と近いJR東北本線は、須賀川市の主要駅を通過します。また、須賀川市役所などへのアクセスに便利です。また、郡山駅までは10分。新白河までは28分と、ほかの都市部への移動にも使えます。
自家用車はあったほうが良いかも?福島県須賀川市の利便性
須賀川市には福島空港、東北縦貫自動車道須賀川ICがあるほか、東北新幹線へのアクセスが便利です。そのため、福島県のなかで最も高速交通条件に恵まれた地域であるといわれます。しかし、日常生活となると自家用車はあったほうが良いでしょう。スーパーやドラッグストアなどは十分にあるものの、閉店時間が早い傾向にありますし、電車の本数も多いとは言えません。そのため、出かける場合は昼間に用事を済ませるか、自家用車での移動が必須になるからです。
自家用車があれば、郡山市まで買い物に出るのも容易です。幅が広い道路が多いうえ、スーパーや大型店の駐車場は広いため、運転が苦手な人も比較的運転しやすい地域と言えるでしょう。
自然豊かな福島県須賀川市で子育てしよう
乳児~未就学児のいる家庭など、子育てをしている若い夫婦にとって、須賀川市の環境はおおむね良好な環境と言えるでしょう。デメリットは先ほど挙げた交通事情や外灯が少ないなどの面ですが、自然豊かな点をメリットにあげる住人も多くおり、評価が分かれるところでしょう。
須賀川市は公園が多いほか、自然が豊かで美しいのが特徴です。自然環境の良い場所で子育てをしたいと考える夫婦に適した地域と言えるでしょう。市立保育所やこども園、公立幼稚園のほか、私立保育園や認定こども園、小規模保育施設などが存在し、預かり保育、延長保育にも対応している施設が多くあります。また、子供の医療費が高卒まで無料というのも大きなメリットです。また、市内には小学生から入れるスポーツ少年団がたくさんあり、小学校~高校のスポーツ活動も盛んです。
福島県須賀川市の土地価格相場
須賀川市で理想的な住宅を造りたいと考える人にとっては、土地価格相場が気になるところです。須賀川市の地価公示価格は、2018年度において、平均2万9,000円程度、坪単価は平均9万8,000円程度となっています。前年からの変動率は+0.39%と若干上昇しています。須賀川市のエリア地価ランキングによると、1位が須賀川駅で地価公示価格が3万3,923円、坪単価は11万2,142円となっています。基本的には、JR東北本線への距離が短いほど地価が上がっていくと考えて良いでしょう。
また、須賀川市で実際に行われた不動産取引のうち、建物を含まない土地のみを対象にした平均は、2017年の第1四半期~第3四半期において、平米単位で1万9,436円、坪単価では6万4,252円です。
有名なまつりも楽しめる!福島県須賀川市の観光スポット
須賀川市の魅力は、日本三大火祭りのひとつである松明(たいまつ)祭りを楽しめることです。鎌倉以降、この地を納めてきた二階堂氏の須賀川城は伊達政宗によって落城させられましたが、このときの二階堂氏の霊を弔うために松明祭りが行われるようになりました。実に、420年余年の伝統を誇る祭りです。浅間温泉の守護神社である御射神社への奉納の祈りも込められたこの祭りでは、重さ3トン、高さ10メートルもの大松明を、須賀川市の若人が担いで練り歩きます。
松尾芭蕉が「奥の細道」の旅で須賀川宿に8日間滞在したことにちなみ、市内23カ所に松尾芭蕉の俳句ポストが設置されています。また、250年の歴史を誇り、国の名勝に指定されている須賀川牡丹園、二階堂氏の居城があった愛宕山を公園に含めて整備され、日本の都市公園100選に選出された翠ケ丘公園などもあります。
歴史も文化も堪能できる福島県須賀川市
歴史や文化を持ち、自然が豊かなのが須賀川市の魅力です。空港や高速道路ができたことで著しい発展を続けており、地元の住民からも期待を集めています。都会と田舎のバランス感が良い、このような恵まれた土地で理想の一戸建てに住めたらどんなに素晴らしいことでしょう。こだわりの住まいを実現するためにも、注文住宅で家族の暮らしはじめてみませんか。